先の平成23年3月27日開催第84回定時総会において、会員諸兄のご信任をいただき、第31期会長に再任されましたこと、衷心よりお礼申し上げます。
まさに国難とも言うべき東日本大震災の混乱の最中、新しい執行部がスタートいたしました。この震災における東北地方の惨状は地震・津波だけにとどまらず、福島原発の放射能漏れという大きな二次災害をもたらしました。尊い命を失くされた方々ならびに動物たちに対しご冥福をお祈り申し上げますとともに、避難生活を余儀なくされている多くの人たちに心よりお見舞い申し上げる次第であります。
私たち会員は産業動物関連・公衆衛生関連・小動物臨床など幅広い職域で国家資格を付与された「獣医師」として、社会に貢献しております。公益関連三法の見直しにより、現在新しく「公益社団法人」の認定を受けるため、組織を上げて鋭意努力しているところであります。
昨年発生した口蹄疫やこのたびの大震災などを教訓とした危機管理体制の見直し、生産から食卓までの食の安心・安全を確保するための獣医師としての社会的職責の再確認など、これらは全ての職域における会員に課せられた大きな課題ではあります。
一方、小動物臨床職域の会員にとっては、動物の飼い主のニーズの高まりから、地域獣医療体制の充実、地域獣医療と高度最先端獣医療との密なる結びつきが喫緊の課題であります。
ペットと共に暮らすことが、如何に人の健康と心の幸せに関与するかということは、様々な調査・研究からうかがい知れるところであり、これら小動物臨床領域が抱える諸問題に対しては、獣医師だけではなく、動物関連業界が同じ意識を共有し、一丸となって事にあたっていかなければならないものと考えております。
また、日本の首都に位置する本会は、あらゆる面で全国獣医師会の範を示さなければならない立場にあることは勿論、視野を広げた国際交流、特に近隣アジア諸国との学術交流を推進し、日本の獣医界の発展に寄与する必要があるものと認識しております。
我が国は震災復興の真っただ中にあって、危機的状況にあることは否めませんが、決して俯くことなく、常に前を向いて東京都獣医師会の責任を全うすべく、会員全員が一致団結して邁進して参りたいと存じます。
平成23年4月1日